クソダル同居人との戦い no.3

それでは始まります、第三弾!

その日は、妹もベルリンに遊びに来ていて一緒に部屋にいました。

『あと15分で内見者来るから〜』との同居人の声。

今回の見学者は初のアジア人、またしても女の子でした。

しっかりした雰囲気、挨拶してくれた時の印象も今までの内見者と違ってなぜか好感が持てる。

これは…イケる….と確信した私。

彼女がキッチンで同居人と喋っている間に、私と妹は外に出て彼女を待ちました。

玄関出てすぐのところは怖かったので、少し外れた場所でwait for her.

やって来た彼女!!いざ目の前にするとめちゃくちゃ緊張する!!

しかしここは勇気を振り絞って彼女を手招きする私たち。

不思議そうな顔しながらも、タイ人の女のこはやって来てくれました。

いきなりですけど

『実際どう感じた、彼のこと?』と私。

『うん、OKって思ったよ。親切だったし。』

『あそこ引っ越したい?』

『うん、部屋も広いし。ロケーションも素晴らしいよね。』

『う〜ん….、ホントのこと言うとね、私が引っ越すのはあの同居人が原因でもあるんだよね。今までずっと内見者には忠告しようと試みてたんだけど、実際は今回が初めてなんだよ。私たちはアジアの女の子だし、特別あなたには伝えたかった、』とここで長々語る私。

英語全然喋れないんですが、言いたいことがあるときは言葉が出てくるもんだな。

そこで怪訝な顔になる彼女。しかし、なんだかこの異常さを感じた様子。

今住んでる人から『ここはやばいよ』って言われるなんて100%やばいじゃないですか。私だったら、絶対そんなとこ住まないな。

『わかった、ここには引っ越さないことにするよ』と言う彼女。

それでもなんとなく物足りない感じなので、さらに注意喚起を続けようとしていたら

『ここで立ち話もなんだから、歩きながら話そう』と彼女。

そうやんね、と3人で歩きだす。

今までの同居人の悪行を興奮気味に語っていると、何かを感じる。

何気なく3人同時に振り返ると

背筋をピンと伸ばしたまま小走りでこちらにやって来る同居人の姿。

(ここで急に、本当にあっためちゃくちゃ怖い話)

息を切らしながら、笑顔で(目は笑っていない、口角だけ上がった顔)

『おお、もう3人とも仲良くなったの〜?』

こちらも引きつった笑顔で

『うん、そうだよ〜〜〜』と精一杯の返事。

顔だけこちらに残したまま、同居人はそのまま追い越して目の前のKIOSKに入って行った。

(ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ…………..)

声も出せずに顔を見合わせ心で悲鳴をあげる私たち。

『本当に、彼やばいんだね、まじでわかった。あそこには絶対住まないし、
彼も私を受け入れることはないと思う。だって3人でいるの見られたし。』

タイ人の女の子の怯えた顔、ウンウンうなずく私と妹。

同居人の笑顔と、背筋の伸びたあの独特な小走りはきっとトラウマもの。

もう絶対部屋に戻りたくねえ……怖すぎる…..

しかしそういうときに限って、スマホを家に忘れるmimi。アホちゃん

タイ人の子ともinstagramを交換して『これからも連絡しあおうね』とかたい抱擁を交わし、別れました。

『本当に家なかったら、私の泊まってるホステル来ていいよ』とまで言ってくれた彼女。来たばかりのベルリンで家探しで苦労しているだろうに、私のことまで心配してくれる彼女のやさしさに泣きそうになる。

そして足取り重く、家路につきます。

家に着いた途端、もちろん話しかけて来る同居人。

『なんで一緒に歩いてたの?タイ人の子と喋ってたね。』

もちろん話題はそれ。

『いんや〜、小包を郵便局まで持ってこうとしてたんだけど、階段で転んじゃって。わちゃわちゃしてたらタイ人の子が助けてくれたんだよね。』

頭フル稼働、愛想笑いで誤魔化す私。

しかし。

『いや、見てたんだよ、ベランダから。』

           (!!!!!!!!!)

『手招きしたでしょ、あの子のこと。内見者とわざわざ何話してたの?』と続く話。

笑顔もこわばり、(あ、こんなにあっという間に嘘バレるの初めてやな~)とか思いつつ渾身の言い訳

『あ、いいや、あの子と友達になりたいよな〜って思って。私ベルリンにあんまり友達おらんやん。おんなじアジア人だったし、仲良くなれるかなと思って。』

すごく無理論。

『へぇ〜〜。僕は次の同居人を探す傍ら、君は友達さがしか〜。普通じゃないね。』と異常者の方からの言葉。

『あ、確かに!おもしろ〜い。あなた、女の子の見学者ばっかり連れて来るからさ〜。友達できるかなって思ってたんだよね〜』

そしてここから私の反論タイム。

『てか、なんでベランダから見てたの?』一番気になってたこと。

『それは、そんなの偶然だよ。』(な訳ねーだろ!!!)

『ふ〜ん。まあいいや。じゃあさ、なんであのときKIOSK行ってたの?』

『今日はスマホのプリペイドカード入れ替え期だったから。』(きも)

思わず笑ってしまいました。

フツーじゃねーのはどっちだよ!!

ここら辺から、ドアの陰に隠れていた妹に

『録音、録音!』と合図。

語り続ける同居人。

『これからは、内見者に話しかけるな。この家のことも話すな。君が出て行く理由はあるんだから。』と

『うん、分かった、Alles Klar!』できる限り平気なふりして部屋のドアをしめ

そっからは爆速で荷物まとめ始めましたよね。

スーツケース二つに、最低限の要るもの+絶対持っていきたいものを詰めるだけ詰め込んでいきます。妹いてよかったな、いなかったら怖すぎてパニック起こしてたと思う。

実際ぱにっぱにっしてはいたんだけれど、ここでも下津に救われました。(曲紹介)

友達も呼んで、真昼間からの逃避行。

スーツケースガラガラ引きながら

『つか〜れた、もう、つか〜れたよ〜』って歌ってたら妹に本当に心配されてしまった。大丈夫、ghost歌ってただけだから(by踊ってばっかりの国)

『荷物はあとどんくらい残ってんの〜?(部屋に)』と友達に聞かれ

『最低、燃やされてもいいものは置いてますね』と言ったら爆笑してくれました。(同じことお母さんに言ったら心配させてしまった。)

こんな感じで自分の警報アラームは鳴り止まず、勢いでの引っ越しとなりました、今は友達のうちで居候しております。とても安心しています。

これ以上はエスカレートしないことを祈りながら….(まぁ、いつも、これ以上悪いことは起きないだろう、と思ってての、今回の事件ですからな)

同居人は、”意地悪すること”自体に執着しているので、言いがかりの内容とかはどこからでもかき集めてくると思います。やばいやつなんだよ〜〜

今日はまた家に戻り、残ってる荷物を詰めに詰めまくり、ゴミを捨てまくり、タクシー乗り込んで真昼から夜逃げしてきました。(幸いにも同居人不在)

タクシーのお兄さん、飛ばしまくりで『これで死んだらウケるね〜』とかぼんやり、座席にもたれかかる。

風とともにあの明るい闇から逃げる

とても気持ちよかった、

そんなこんなで今は安全なところにいるので、心配なさらずに。

私はこの話も『面白いネタできたね』って思ってます、怖い話はすればするほど笑い話になる。この記事書きながら思わず吹き出してしまうほど、心にも余裕が出てきました。

好き

次の家はとても良さそうな物件です、サイコーの夏になりますね、おつかれ自分、そしてみんなありがとう。

それでは、また。

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