今日はデッサンの授業について書いていきます。
デッサンの授業はまあまあ楽しみでした。(&楽そうだったし)
初めの課題は『小学校最初の日の記憶をスケッチする』というもの。そんなん覚えてんのか〜?
私の最初の小学校のイメージは、たくさん並んだ机と同じ方向を向いて座っている同級生、そして机の右端に揃えておかれた教科書でした。
遊んでお昼寝していればよかった幼稚園時代とは違い、勉強というものをしていかなければならない歳になったことに軽い絶望を覚えました。明らかに今までとは違う人生が始まる、と覚悟したことを覚えています。(私は基本的に始まりに対してネガティブです。)
そんな記憶なのでもちろん描く絵はなんとなく暗いものになりました。こちらを見つめる目がついた沢山の机。あんまり不気味な絵になったので、机の中になぜか花を描いたのですが逆効果に。(いじめの一場面ぽくなった、あの葬式を勝手にされてるやつです。)で、できに満足できずに合評の時も自信もなくコンセプトとかについて語ったので、暗い絵プラスちっさい声でボソボソ喋る私、という(これ以上誰も私に小学校の時のこと聞かないで)オーラを出してしまいました。
実際は小学校始まったらめっちゃ楽しくて、毎日行くの楽しみにしてたくらいなんですけどね!
他の人たちはカラフル〜に楽しげ〜な思い出を描いておりました。
そして二つ目の課題は『いろんな線を描く』というものでした。
太さを変えたり、筆を変えたり、筆圧を変えたりしてどんどん線を引いていきます。ただ単に線を描く人もいれば、線を描きつつ何か抽象画のようなものを作る人もいました。退屈でしたな〜、みんな死んだ魚の眼でやってた。
そしてお次は『自分の耳をデッサンする』という課題。
鏡と大きい紙を壁に貼り付けて、手元の鏡と壁の鏡で自分の耳を観察しながら描いていきました。それぞれの耳があってとても面白かったです。デッサンについては特に指導もなく、皆好きなように描いていました。
無心で鉛筆を走らせる時間は心休まる、ゆったりとした時間でした。寒い冬の中、暖かい部屋に並ぶみんなの耳。
私の描いた耳は柔らかそうで赤ちゃんの耳みたいだ、と言われました。
耳って見れば見るほど不思議な形をしているのですね、人間の体の中で一番面白い形をしているのではないかと思います。くぼみの重なる影とか、耳たぶのふんわりとした白さとか。
最後はヌードデッサンもしました。自分より大きい紙に描いていきます。モデルは可愛いおばあちゃんでした。色々なポーズをとってもらい、それを何分かでデッサンしていきます。毎回終わる度に教室を回って、他の人のヌードデッサンを見ます。
毎回毎回、モデルのおばあちゃんも首に一眼レフを下げて、学生一人ひとりのデッサンを写真に納めていました。シャッター音がするのでパッと後ろを振り向いたら、おばあちゃんがニコニコしながらカメラを構えている(裸で)光景は今でも思い出す度ほっこりします。
筆ペンや、木炭、鉛筆など様々な画材を使ってデッサンしました。
デッサンの授業はこのくらいです。期待していた割にそんなに楽しむこともなく、与えられた課題をただぼんやりとこなす感じになってしまいました。
まあ自分で描きたいもの描いた方が楽しいよな、って思いました。でも、見たものをそのまま何も考えずに頭空っぽにして描いていた時間はいいヒーリング効果を生んで、私の心をちょっとばかり癒しました。(この頃ドイツの厳しい冬にダメージを受けていた。)てか今日の文章全体的に暗くない???
そんなこんなでデッサン編終了です、お次はタイポグラフィー、レイアウトの授業について書いていこうと思います。