ベルリンの美大でやったこと 写真

今日は美大一年生でやった写真の授業について書いていこうと思います。

写真はそれまでほとんどiphoneで撮り、インスタにあげるくらいしかしていませんでした。

だから今まで見て見ぬ振りして来た一眼カメラでの撮り方を、シャッター速度やISOなど基本的なところから学べてよかったです。

1日目は有名写真家の写真や、彼らのスタイルについて学ぶ授業でした。メモを取る人もいれば、ただ聞いているだけの人も。

それから教授に促され、彼の手から数本のビル細長い紙の中から一本抜き取ります。

そこには写真家の名前が。

最初の課題は『有名写真家の写真といいコンビネーションを作る、自分で撮った写真を選んで来る』というものでした。

写真は新しく撮ったものではなく、今までの写真の中から選ばなければいけません。

私のくじにはアンリ カルティエ=ブレッソンの名が。

図書館に行って彼の写真集の中から気に入った数枚を撮り、家に帰って自分がこれまで撮ってきた写真を見返しました。

飲み会後の散らかった机
アンリの写真。

こういう感じで、3組み作りました。

『いいコンビネーションを作る』というものが、構図が似ているものなのか、色や構成を考えたものであるべきなのかとか意外と悩みました。

写真を二枚並べることで、一枚よりも物語が広がることを意識しました、(上の二枚の写真は違うけど)

例えば、アンリの『女の子が額縁に入った絵を抱えて何処かへ歩いている写真』と私の『美術館で何かを指差している妹』と組み合わせたり。(女の子が持ち出した絵画により空いた美術館のスペースに疑問を抱いている妹、みたいな)

 

次は教授が地図を持って近づいて来ます。

目をつぶって適当に地図のどこかを指差すよう促され、エイっと人差し指を置いた先には『Munztstrasse(Munz通り)』の文字が。

はい、つまりこれは二つ目の課題『指差した先の通りに行き、写真を5枚撮ってこい』です。

街の外れにあるような、うちから1時間もある場所を選んでしまったのでちょっとやる気なかったです。(下見でGoogle Mapで見てみたが何もないふっつーの道だった。)

しかし課題なので行くしかありません。

1時間バスに揺られる中、『テキトーにここらへんで降りて写真撮っちゃダメかな〜』という誘惑に惑わされることなく無事

Munzstrasseへ。まじでそこらへんの何もない普通の道でした。車とPenny(スーパー)しかない。

冬だったのですでに暗くなっており、フラッシュを焚きながらの撮影でした。

電柱を撮っていると、前からおばあさんがそろりそろりと近づいて来ました。

(こんな暗い中パシャパシャ写真撮ってて不審がられたかな…どうしよ)と内心ドキドキしながら撮影を続けていたのですが

『何を撮ってるの?見てもいい?』と。

フラッシュで真っ白になった電柱を見せると『何が撮りたいの?』と言われ、『空です(なぜか電柱と言わなかった)』というと『じゃあフラッシュたかない方がいいんじゃない?やってみてよ〜、興味があるの☺️』と言われ。

フラッシュ焚かずに撮ったブレブレの電柱とうっすら青い空の写真を見せると『私これの方が好きよ〜!!楽しんでね』と言って去って行きました。やさすぅい〜と

それからは気後れしていた一人撮影会も何もきにせず集中することができました。(だって何もない道の電柱や壁を何回も暗い中撮ってる人って私だったら近づきたくないです。)

道ゆくおじさんの犬を撮らせてもらったり、Pennyの前で飼い主を待っている犬を撮ったりしました。

犬が全然こっち見てくれない。加工中。

基本暇であまり撮りたい光景はなかったのですが、そこから写真を撮っていくのも興味深かったです。

三つ目の課題は『ポートレート』でした。

自分以外の人と向き合ってポートレートを撮るというものでした。

私は撮りたい人が一人しかいなかったので、週末にわざわざその人のところまで行き(しかもその時入院してた)撮影しました。ポートレートって撮る側、撮られる側のお互いの気持ちが影響するものだと思いました。

学生の一人が1歳くらいの男の子のポートレートを持って来たので、教授が『この子は誰なの?』と聞くと

『あ、それぼくの息子です。』と。その時はみんなで『え〜〜〜!!』とびっくりしてしまいました。私は(基本何でもokそうなドイツ人でも、この子がお父さんってことには驚くんだな)と思いました、学生がお父さん、お母さんなのってドイツでは結構あることです。

最後は廊下に自分たちが撮った写真を貼って行きます。ミニギャラリーの出来上がりです。

写真の教授は他の教授よりも話をすごく丁寧に聞いてくれて、合評の時も安心してドイツ語を喋ることができました。彼も外国人なので留学生の気持ちが少しわかるのかもしれません。

写真の授業の後は解剖学の授業がありましたが、あまり覚えていない&そんなに参加していないので、これについては書かないです。

今日はここまで。

うちのマズイ学食。
なぜか何でもヨーグルトソースかけてくる。

 

それでは〜

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ベルリンの美大でやったこと 写真” に2件のコメント

  1. はじめまして

    長崎在住の24歳 飛田(ヒダ)と申します
    全く美術を学んだことはないですが、来春から高津戸さんのもとで学んでドイツの美大を受験する予定です^ ^

    ブログとても刺激になって自分も早く学びたいなーと思いながら楽しく読ませてもらってます!

    1. コメントありがとうございます!そうなんですね、私も一緒のところに行ってました☺️
      これからも色々書いていこうと思います、よろしくお願します!!

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