タクシーから降ろされ、ニッコニコのリヤドのおじさんに案内されて着いた、
今日の宿。
初リヤドということもあり、ワックワクだったんですが
….ん?
Booking.comでの写真ではもっと、こう、なんというか、綺麗だったんだよな
でもリヤド初挑戦だったし、良くわかんないし、こういうもんなんかな
って隣の友達を見ると浮かない顔をしている。
さらに隣の妹の表情を伺うと、なんも考えてない顔してた。
おけ、ここは受け入れよう。
多分、もっとひどいドミトリーとかは泊まったことあるんだけど、
そういうところに行く時って心の構えができているもんなので。
『うわ〜〜リヤド綺麗〜〜!楽しみだなぁ〜🌟🌟』って期待しすぎていたのもあった。
でもリヤドの宿主さんは物腰柔らかいし、とても優しかったです。
チャックイン時に紙をわたされ、そこに名前や住所、パスポート番号などを記入。
(モロッコでのリヤド、5つくらい泊まったが全て最初にこれをしなければならなかった。)
お金も払い、さあ部屋へ行こうぞ!っと3歩くらい進んだら
前にドアがあって、(ああ、ここに階段があるのかな)と思って開けたら
そこに部屋がありました。
なんだろ、(まだ外やん、)ってところに部屋がある感じ。
実際ドアもかっちり閉まらないし、スースーするので
部屋に入っても室内にいるような落ち着きがありません。
中庭って、屋根もないから(当たり前けど)外みたいなもんやし。
体も本能的に『ここは外だ』と感じ取って全然リラックスしてくれない。
いっそテントとかだったら覚悟もつくのにな。
まあ、宿主さんも穏やかでいい人そうだし、全てを忘れることにしよう。
Wifi全然通じないけど、それもうすうすわかっていたことだ。
気を取り直して、夕ご飯を食べに行こう。
結構遅い時間だったので、近くのレストランは閉店時間間近。
深夜までやってる大衆食堂に行って来ました。
大衆食堂、現地の人いっぱいかな〜って思って行ってみたけど
全くそんなことなかった。むしろ観光客しかいなかった。
でもやっぱりメニューみたら、値段がお手頃。
妹も、友達も145dhのタジン(カサブランカからマラケシュへ、の記事参照)
のことがあったのでタジンはもういいや、と頼まなかったのですが
私は30dhなら(安くない⁈330円くらい)、と牛のタジンを頼みました。
オランジーナも大きいの頼んで、三人で分けた。
BIGが通じなくて、ジェスチャーしながら思わずGroßって言ったら通じた。
多分、フランス語のGrandって聞こえたんかな。
でも今調べてみたら、Grosっていうフランス語あるらしいな(ボリューミーって意味らしい)
そして、友達はモロッコ料理である、クスクスを注文。
クスクスとは、世界一小さいつぶつぶのパスタのこと。
ベルリンでも、トマト味とかで良く売られてるので一回くらい食べたことはあるんですが
あんまりいい思い出がないので私は遠慮しときました。
妹はオムレツと、フライドポテト頼んでた。(諦めやがったな)
やって来た、牛のタジン。
美味しかった、145dhのタジンはなんだったんだとなるくらい。
ジャガイモもほろほろでスープの香りもよかった。
あのバカ高いタジンの3分の1以下の値段っていうことも
『やってやったぜ』感が出てさらに美味しく感じた。
妹と友達も少し味見して、『うま!』と目を輝かせていた。
『でもまあ、タジンってこんなもんなんか』っていう声は負け惜しみだったと
思いたい。
友達が頼んだクスクスもやって来た。
円錐状に温野菜が並べられている、下にはクリーム色のクスクス。
あ、赤じゃないんや(それはベルリンだけか)
私と妹は黙り込み、友達がクスクスにどういう評価を下すかを待っていた。
黙々と食べ続ける、友達。
人って今まで食べたことのないものを食べる時って、即座に美味しいものかどうかの判断が下せないのかもしれない。
特にクスクスみたいな味のぼんやりしたものだと、『もしかしたら美味しいのかもしれない』という希望をもちながら、だらだらと食べ進んでしまいそう。
いつもだったらすぐに『ちょと食べさせて』と、相手の承諾が出る前に手が出るものだが(私の場合)、なぜか今回は私も妹も静かにしてた。
妹はオムレツにかけるケチャップを探していた。
『う〜ん。食べてみる?』と友達からGOサインが出た。
自ら判断を下せということか、そういうことなら、とスプーンで一口。
ベルリンでクスクスを食べたのは2年以上も前のことだけど、思ったより
モロッコのクスクスは粒が細かかった。
口に含むと、『粉やん』と思った。
以上です。
皆でリヤドに帰る。
もう夜遅いので、メディナは店じまいを済ませ閑散としている。
リヤドに無事到着、さあシャワーを浴びよう。
バスルームの壁、他のリヤドもこんな感じだったんですけど
なんかのっぺーりしてる。
そしてお湯の出がすごく悪かった、35度くらい。
だから、水くらいの温度なんだけど、でも浴びずにいると『寒っ!!』ってなるくらい。
ずっと暗い雰囲気だったので怖くて歌ってた。(ブルーハーツのラブレター)
(ここでYouTubeのリンクを貼りたいところですが、違法アップロードでした)
ヒロトに救いを求めた。
なんでこんなに気持ちがざわざわしたのかはわかりませんが、きっと
いたのでしょうね…
さあ、寝るぞということでベッドに入りましたが、かけるものが
シーツみたいなうっすいやつしかない。
嘘やろ、ともう一つ下の布を引っ張ったらマットレスが現れたので
全てを受け入れました。
明日は砂漠ツアーで朝早く起きなくてはいけないので、そのまま寝ました。
電気を消すと、まじで何も見えない。
暗闇が深い、時間が経って目が慣れるかと思いきや
しんしんと冷たさとともに、闇は私を包み込んでいった。
バスルームにつながるドアの奥に、閉ざされたクローゼットがあって
中に何かが入っていたんだけど、隙間をスマホのライトで照らしてもなんだかよくわからなかった。
そのままずっと照らしていてもよかったんだけど、細いたくさんの糸みたいなものが見えたので途中で覗き見はやめた。
ベットの上で、そのクローゼットのことを思い出してたまらなくなり
薄いシーツに潜り込む、まったく心強さのない一枚の布だが、
自分で作った闇の方が、少しは安心できた。
さっちゃんのバナナの話で、布団から出した足や腕が切り取られる、という話を
思い出した。
なんであんなに怖かったんだろう。
寝ぼけてうっかり布団から足を出してしまい、車椅子生活になることまで想像してガタガタ怯えながら毛布を被っていた幼い頃の私。
そのことを思い出した。
そんなことを考えていたらいつの間にか眠っていたらしい。
次に目が覚めた時は静かに震えていた。
寒すぎる、シーツ一枚ではどうにもならない。
しばらく寝たはずなのに、やっぱりまだ周りは暗いだけで
すぐ側の自分の足さえ見えない状態。
早く夜があけて欲しかった、またシーツを被り目をぎゅっとつぶる。
<次回予告>
とうとう明日から砂漠ツアー💫💫
ようわからん暗さをもつリヤドにすっかり心の折れたmimiですが
旅はまだまだ続くよ〜〜!!
お楽しみに😙!!!