みんな無事に焼かれていた。
今回のワークショップでは、釉薬の実験をしていく。今やってるのって本当に練習みたいなもんだから、そんなに凝ったもの作る必要もなかったぽいと今になってじわじわわかってきた。私、結構本気で作ったのもあるから、「失敗しても大丈夫よ〜」っていうチューターとの温度差がやばい。割れたらやだな
たくさん説明されたけど、覚えきれなかった。ので、きっと工房にあるいろんな焼き物指差しながら「こういう感じで、さらにひび割れ起こしたいんやけど…」みたいにチューターに相談しながら作っていくことになると思う。
別に絶対釉薬が必要って訳でもないけれど、食べ物とか盛るんだったら釉薬でガードした方がいいらしい。例えばレモンジュースなどを注いだ時に、磁器から体に有害な物質が溶け出したりするそう。
一番右の花瓶のひび割れやってみたくて。釉薬がめくれてこうなるらしい、ちょっと紫がかってるのは陶器の地の色(灰色)が白の釉薬と反応してるから、らしい。焼き物って奥が深すぎる、とちょっとやってるだけで思う。深い、とかじゃなくて、深すぎる。「この本はもう売られてないのよ」って言いながら30年前とかの分厚い釉薬調合レシピ本覗き込んでるチューターの目とか見ながら思う。
釉薬の元になる粉(またあとで正式名称見てくる)に酸化亜鉛を加えて、水を混ぜ釉薬を作る。亜鉛の混合率を変えた三種類を用意。
磁器は白かったので、色付き粘土(液体状)を表面に塗る。これでひび割れの隙間から見える地が灰色になる。
釉薬は2分ほどで乾く、水にすぐ溶ける、磁器の底についた釉薬は取らないでオーブン入れるとチューターが激怒する、固まった釉薬をナイフなどでうすくこそげとることも可能(メモ)
早速焼いて、明後日には結果わかるみたい。楽しみ〜〜
そしてもう今日終わりじゃん、といった気持ちになったところで学校から1時間かけてスタジオ見学へ。みんなちゃんと電車乗り換えして行って偉いな〜って思いながらベルリンのひたすら東を目指す。(大学のみんな、真面目なところとそうじゃないところの差が激しすぎてビビる)
スタジオは、でかい工場広場(?)みたいなところにあった。他の製作所やアトリエも集まってるところみたい。体育館くらいのだたっ広い空間で、制作途中のボートor アート作品が放置されてたり。機械がいっぱい詰まった工房で、一人黙々と働く男性見ながら(彼は工房を全て使いこなしてる、って感じした。機械の筋肉の一部みたいに動くので)私のモノづくりにはスケール感が足りないなって思った。
スタジオ案内してくれた人Birgit Severinの作品。
右のポットは釉薬の代わりに生クリームを用いたらしい。生クリームをポットの半分まで浸からせていっとき置いておくと、ミルクの成分が分離して層を作りこのような模様になったのだとか。左はバターミルクに浸けたそう。牛乳にひたした皿もあった。
なんでこんな色になるのか、とか模様になるのかは正直わからない。唯一わかってることは、脂肪分が多いものに浸けた方が色が濃ゆく出るってことね。
スタジオでは他の陶磁器作家(使用するマテリアルは様々だが)が紹介されて印象に残ったのがMarlene Huissoud。
<From Insects>2014
養蜂場で出るプロポリス(蜂が木の芽や樹液、または他の植物から採集した樹脂製混合物のこと。)を原料として使い、ガラスのように成形し花瓶などを作る。(詳しくは上の動画を見てください)プロポリスは一年でかなりの微量しか取れないらしい、プロポリスの色にもこだわり、ゴムの木から取れるものを使っているそう。
次に作ったのは、蚕のまゆから取れる繊維で作られたwooden leathered material(木製の皮)。まゆに含まれるセシリンという天然糊を活かし、かなりの強度をもつ皮を作る。家具や、服飾など様々な場面で使える。
蚕は人間のために飼育される虫としては代表的な存在。まゆを作り終えれば蝶になることもなく、その虫生を終える。このProjectは彼らの命の祝福も意味するとMarleneは語る。
いつまでも終わることないものばかりだね。