シャウエン行きのバスは11時だったので、ゆっくり起きて朝ごはんを食べた。
ここでもオレンジジュースが美味しかった。
オレンジジュースの飾らない美味しさは、モロッコでの私たちを幾度となく救った。
そして、心配されていた宿泊料も値上がりなどはなく、本当に親切からのグレードアップだったことを知る。
シャウエン行きのバスは本数も少ないので、乗客でパンパンだった。
途中の景色も色とりどり、草木花も生え、羊や牛がのどかに草をはんでいる。(今まで見てきた、砂と赤土と岩だらけの景色とは違う)
思わず『良いですね~』『和みますね~』と心が勝手にニコニコ喋り始める。
シャウエンには4時間ほどで着いた。
今回のアパートメントはキッチン付き、予想以上の豪華さに心躍る。エッサウィラに着いてからというものの、私たちのモロッコ旅行はだいぶ穏やかなものになっていた。(というかマラケシュが異種だったのかもしれない)
夜ご飯は何を食べようか….とうにモロッコ料理に飽きていた私たち。
(タジンは避けたい…しかしとなれば何を食べようか。)
そこで目に入ったのが、中華レストランのチラシ。正直全く期待などしていない。「でも、いいよね。中華食べようぜ」
めちゃくちゃ美味しかった。モロッコにしては高いけれど、それでもこのレベルの中華が食べられるなんて、思ってもいなかった。材料はどこから調達しているんだろう。今まで一番みんなで争うようにして食べた。
シャウエンの人々は他と違って観光地慣れしておらず、にこやかで穏やかだ。
ぼったくられることもなく、毎回驚いていしまう。「え!値札が付いてるし!」「あのおじさん、現地人と同じ値段で売ってくれた」「お釣りあってる…」
人気と知名度が徐々に上がってきているというシェフシャウエン。もしかしたらこの純粋無垢な姿は今のうちだけかもしれない。
昨日、マラケシュのCTMではシェフシャウエンからフェズ行きのバスチケットはないと言われた。もしかしたら、帰りはローカルバスを使うことになるやもしれぬ。夕ご飯の後に、一応CTMのバス乗り場にまた行ったらやっぱりバスチケットはあるという、18時からのバスを予約する。
帰りに市場で5個オレンジを買う、4dhだった。個数などはフランス語の方が通じる。
この日はゆっくりした気がする。(もう記憶があやふやになりつつある。)